kintoneの案件管理事例6選|脱Excelで営業成果を最大化する秘訣

BtoB営業で確度の高い商談を効率的に増やしたいものの、Excel管理では情報が属人化し、アプローチのタイミングを逃しがちではないでしょうか。この課題を解決し、営業成果を最大化する鍵となるのが、kintoneを活用した案件管理です。
本記事では、具体的なkintone 案件管理 事例として、業界別の成功パターンを6つ厳選して紹介します。それぞれの事例が抱えていた課題と、脱Excelによってどのような成果を得たのか、具体的なアプリの項目サンプルや活用機能を交えて解説します。自社の営業組織に近い実例を見つけ、スムーズな導入の参考にしてください。
1. 製造業の事例:脱Excelで情報の属人化を解消

老舗の部品メーカーであるA社では、営業担当者ごとにExcelファイルが乱立し、最新の商談状況や過去の交渉履歴がマネージャーに見えない「属人化」が慢性的な課題でした。
この問題を解決するため、kintoneで全社の商談情報を一元化する案件管理アプリを作成しました。導入初期の成功ポイントは、現場の入力負荷を下げるため必須項目を以下の3項目のみに絞ったことです。
- 顧客名 (ルックアップ機能で顧客マスタから引用)
- 現在のフェーズ (ドロップダウン選択)
- 次回アクションと期日 (日付フィールド)
さらに、「条件付き書式プラグイン」を活用し、最終コンタクトから14日以上経過した放置案件の行を赤色でハイライトする仕組みを追加しました。結果として、マネージャーが確度の高い商談や放置リスクを瞬時に見極め、適切なタイミングでフォローに入れる体制が整い、チーム全体の商談化率が向上しています。
2. IT・SaaSの事例:行動データ連携でアプローチを最適化
IT・SaaS企業であるB社は、獲得した見込み顧客の数は多いものの、どのタイミングでアプローチすべきかわからず、架電が空振りに終わるケースが多発していました。
そこで、kintoneと自社で利用中のMA(マーケティングオートメーション)ツールをAPI連携させる仕組みを構築しました。具体的には、MA側で顧客が「料金ページを3回閲覧した」「ウェビナー後に事例資料をダウンロードした」などの行動を取り、リードスコアが「50ポイント」を超えた段階で、kintone上に自動でレコードが追加・アラート通知されるように設定しました。
さらにkintoneの「関連レコード一覧」機能を使い、該当顧客の過去のサポート問い合わせ履歴も同一画面上に表示。インサイドセールスが顧客の興味関心と懸念点を事前に把握した上で、最適なタイミング(ホットリード)で的確なアプローチができるようになり、商談獲得率が劇的に上昇しました。
3. 人材サービスの事例:フェーズ可視化で歩留まりを改善

人材サービス業のC社では、商談の各段階で顧客が離脱してしまう「歩留まりの悪化」が課題でしたが、初回面談・提案・クロージングのどこにボトルネックがあるか客観的に把握できていませんでした。
解決策として、kintone上で自社独自の商談フェーズを定義し、担当者が簡単に選択できるドロップダウン項目を設けました。
- フェーズのサンプル設定
- 初回ヒアリング完了
- 人材要件のすり合わせ(Cヨミ)
- 具体的な候補者提案(Bヨミ)
- 面接・最終調整(Aヨミ)
- 受注(内定・承諾)
フェーズが切り替わったタイミングで「面接対策の実施」など次のアクションを促す通知を設定し、プロセス管理を徹底しました。各担当者のフェーズごとの滞留状況がグラフ化されたことで、つまずきやすい工程が明確になり、適切なタイミングでリーダーが同行するなどのサポートが可能になりました。
4. 建設・不動産の事例:モバイル活用と現場主導の段階的移行

外回り営業や現場直行が多い建設・不動産業のD社では、帰社後のExcel入力作業が負担となり、残業の増加や入力漏れが常態化していました。
これを解消するため、スマートフォンからでも入力しやすいUIをkintoneで構築しました。テキストの自由入力を極力減らし、「訪問目的」や「顧客の温度感」をラジオボタンで選択できるように工夫。さらに、現場の図面や商談時のメモをスマホのカメラで撮影し、そのまま「添付ファイル」フィールドにアップロードできる運用にしました。
移動中の隙間時間で案件情報の更新が完結するようになり、残業時間が大幅に削減。現場からの不満も出ず、スムーズな運用定着を実現しています。より幅広いモバイル対応ツールを探している場合は、【スマホ完結】外回り営業の負担を減らす顧客管理システム・アプリの選び方も参考にしてください。
5. 商社・卸売の事例:部署を越えた連携で見積・契約を迅速化

商社であるE社では、営業部門と業務部門、法務部門間での見積もりや契約書の確認に時間がかかり、顧客への回答が遅れて商談を逃す機会損失が発生していました。
この課題に対し、kintoneの「プロセス管理(ワークフロー)機能」を活用し、案件管理アプリ上から直接見積もりの承認依頼を回せる仕組みを構築しました。
- 設定したワークフローの例
- ステータス1:営業担当者が条件を入力し「申請」
- ステータス2:営業課長が内容を確認し「承認」
- ステータス3:法務部が契約リスクを確認し「決済」
また、レコード内のコメント機能を利用し、「この特約条項の意図は?」といった部門間の質疑応答も案件情報に集約させました。承認プロセスが可視化されたことで、「言った・言わない」の確認待ち時間が大幅に削減され、競合他社に競り勝つスピード感を手に入れています。
6. 広告・コンサルの事例:蓄積データの分析で売上予測を精緻化
広告・コンサルティング業のF社では、各営業担当者の感覚的なヨミ(見込み)に依存しており、組織としての正確な売上予測が立てられていませんでした。
そこで、kintoneに蓄積された商談履歴やフェーズごとの受注確率を基に、標準のグラフ機能を活用してリアルタイムの「売上予測ダッシュボード」を作成しました。 パイプライン管理の考え方を取り入れ、以下のような具体的なグラフをポータル画面に配置しています。
- 作成したグラフのサンプル
- ファネルチャート :ヒアリングから受注までの各フェーズの案件数と歩留まりを可視化
- 月別着地見込みグラフ(積み上げ棒グラフ) :確度(A/B/C)別の金額を積み上げ、当月の目標達成率をリアルタイム集計
データに基づいた客観的な売上着地が見えるようになり、目標未達のリスクに対して早期にテコ入れが行えるようになりました。分析の高度化やデータ連携に関心がある方は、【2026年版】AI搭載の顧客管理システムおすすめ4選を徹底比較|選び方と定着のコツや、【2026年版】パイプライン管理とは?BtoB営業の売上を劇的に増やす6つの実践ポイントもあわせてご参照ください。
まとめ
本記事では、代表的なkintone 案件管理 事例として、業界別の具体的な成功パターンとアプリ設定のサンプルを6つ紹介しました。
- 製造業:条件付き書式プラグインで放置案件を可視化
- IT・SaaS:MAツール連携でホットリードへのアプローチを最適化
- 人材サービス:ドロップダウンで商談フェーズを定義し歩留まりを改善
- 建設・不動産:ラジオボタンと添付ファイルでモバイル入力を簡略化
- 商社・卸売:プロセス管理機能で見積・契約のワークフローを迅速化
- 広告・コンサル:グラフ機能でパイプラインダッシュボードを構築
どの企業にも共通しているのは、一度にすべての機能を盛り込むのではなく、「必須項目を絞ったスモールスタート」から始めている点です。自社の課題に最も近いkintone 案件管理 事例の項目設定や機能を参考にし、営業担当者が自発的に活用したくなる案件管理の仕組みを構築してください。



