営業マネジメント・戦略

営業企画とは?役割・仕事内容から成功の5つの秘訣まで徹底解説

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SonogoSonogo編集部
営業企画とは?役割・仕事内容から成功の5つの秘訣まで徹底解説

BtoB営業において、「個人の勘と経験に頼った属人的な営業から抜け出せない」という課題は多くの企業が直面する壁です。この課題を解決し、組織全体で再現性のある売上を生み出す仕組みを作るのが「営業企画」の役割です。本記事では、営業企画の本来の目的や具体的な仕事内容、マーケティングや営業推進といった他部署との明確な違いを解説します。データを活用したKPI設計から現場への浸透まで、強い営業組織を作るための具体的な秘訣を学びましょう。

営業企画とは?その役割と目的

営業企画の役割と目的の構成図

営業活動の「仕組み」を作る司令塔

営業企画とは、企業の営業活動をデータに基づいて戦略的に支援し、組織全体の売上を最大化するための専門部署や職種を指します。現場の営業担当者が目の前の顧客との商談に集中できるよう、市場分析やターゲット選定、営業プロセスの設計、KPIの策定といった「仕組みづくり」を担うのが主な役割です。

その最大の目的は、個人のスキルに依存する属人的な営業から脱却し、組織全体で再現性の高い営業体制を構築することにあります。営業企画が機能することで、限られたリソースで効率よく成果を生み出すことが可能になります。

現場で運用する際の注意点と成功のポイント

営業企画の施策を現場で運用する際、最も注意すべき点は「現場との乖離」を防ぐことです。データ分析に基づく理想のプロセスだけを一方的に押し付けると、営業現場の反発を招き、施策が形骸化してしまいます。そのため、定期的に現場の課題をヒアリングし、実態に即した実行可能な戦略へと落とし込む 現場との対話力 が不可欠です。

また、戦略を立案するだけでなく、具体的なリード獲得から商談化までの導線設計も営業企画の重要なミッションです。商談の機会を効率的に増やすための具体的なアプローチ手法については、【2026年最新】BtoBのリード獲得手法12選|商談化率を劇的に高める集客戦略 を併せて参考にしてください。

営業企画の具体的な仕事内容

営業企画の具体的な仕事内容のフローチャート

営業企画の仕事内容を一言で表すと、「営業現場が効率よく売上を最大化するための仕組みづくり」です。多くの場合、営業企画部などの専門部署がこの役割を担い、データに基づいた戦略立案から現場のサポートまで幅広い業務を行います。

具体的な業務は多岐にわたりますが、要点を整理すると主に以下の3つに分けられます。

  • 営業戦略の立案と目標設定: 市場データや過去の売上実績を分析し、達成可能なKPIを設定します。単なるノルマではなく、架電数や有効商談数といった行動ベースのKPIツリーを作成します。
  • 営業プロセスの可視化と改善: 属人的になりがちな営業活動を標準化し、商談の進捗状況を正確に把握できる仕組みを構築します。SFAやCRMツールを導入・定着させるのも重要な仕事です。
  • 営業ツールの作成と現場支援: 提案資料のテンプレート化や、トークスクリプトの整備により、営業担当者の業務負荷を軽減します。

担当するプロジェクトの具体例

営業企画が主導するプロジェクトは、組織の課題に合わせて多岐にわたります。代表的な例として以下のようなプロジェクトが挙げられます。

  • SFA/CRMの導入・定着化プロジェクト: 営業活動のデータを蓄積・可視化するため、自社の課題に合ったツールを選定します。単なる導入にとどまらず、現場が迷わず入力できるルール策定やマニュアル作成までを主導します。
  • インサイドセールスの立ち上げ支援: 獲得したリードを効率的に商談化するため、インサイドセールス部門の立ち上げ、トークスクリプトの作成、スコアリング基準の設計を行います。
  • 新商材の営業ロールアウト: 新しいサービスをリリースする際、ターゲットの策定から営業資料の作成、営業担当者向けの勉強会(イネーブルメント)の企画・実施までを一貫して担います。

営業企画担当者の1日のスケジュール例

日々の業務イメージをより具体的に掴むため、ある営業企画担当者の1日のスケジュール例を紹介します。

  • 09:00 - 10:00【数値確認・分析】: SFAのダッシュボードを確認し、前日までの受注数や商談化率の進捗を分析します。目標に対してビハインドしている指標があれば原因を深掘りします。
  • 10:00 - 11:00【定例ミーティング】: 営業マネージャーと週次の数値を共有し、ボトルネック(例:初回商談からの次回アポ率の低下など)に対する改善策を議論します。
  • 11:00 - 12:00【ツール改善・資料作成】: 現場から要望のあった新しい営業提案資料の構成案を作成したり、SFAの入力項目をシンプルに改修したりします。
  • 13:00 - 15:00【プロジェクト推進】: 進行中のCRMリプレイスプロジェクトについて、情報システム部門や外部ベンダーと要件定義の打ち合わせを行います。
  • 15:00 - 17:00【現場へのヒアリング】: 現場の営業担当者にヒアリングを実施し、ツールの使い勝手や顧客からよく受ける断り文句など、現場のリアルな課題を吸い上げます。
  • 17:00 - 18:00【タスク整理・翌日の準備】: ヒアリング内容をまとめて施策の改善案をリストアップし、翌日のタスクを整理して業務を終了します。

本来の営業企画の役割を正しく機能させるための判断ポイントとなるのが、「現場の営業担当者が仕組みを使いこなし、成果に直結しているか」という視点です。

どんなに優れた戦略やツールを用意しても、現場の実情に合っていなければ形骸化してしまいます。一方的にルールを押し付けるのではなく、スケジュール例のように定期的に営業担当者からフィードバックを集め、柔軟にプロセスを改善していく姿勢が欠かせません。

営業プロセスを可視化し、効率的な仕組みを構築する実践的な手法については、【2026年版】パイプライン管理とは?BtoB営業の売上を劇的に増やす6つの実践ポイントもあわせて参考にしてください。

営業企画とマーケティングの違い

営業企画とマーケティングの役割分担図

営業活動を効率化するうえで、営業企画とマーケティングは混同されがちですが、それぞれの役割とアプローチする対象には明確な違いがあります。両者の違いをわかりやすく比較表にまとめました。

項目マーケティング営業企画
主な目的市場からのリード(見込み顧客)獲得獲得したリードの商談化・受注率の最大化
アプローチ対象外部の市場、潜在層、見込み顧客社内の営業組織、営業プロセス
主要なKPIリード獲得数、CPA(顧客獲得単価)、CVR商談化率、受注率、一人あたりの平均受注単価
具体的な業務Web広告の運用、SEO対策、ウェビナーの企画・開催KPI設計、SFA/CRMの定着、営業資料・トークスクリプトの整備

役割と対象領域の違い

マーケティングの主な役割は、市場全体から自社に興味を持つ見込み顧客(リード)を獲得し、購買意欲を高めることです。対して 営業企画 は、マーケティング部門が獲得したリードを引き継ぎ、営業担当者がいかに効率よく商談化・受注できるかという「仕組みづくり」や「戦略立案」を担うポジションです。

つまり、マーケティングが「市場」や「見込み顧客」の拡大に向き合うのに対し、営業企画は「社内の営業組織」のパフォーマンス最大化や、営業プロセスの最適化に向き合うという違いがあります。例えば、広告の費用対効果についてはリード獲得広告のCPA(獲得単価)目安と下げ方|費用対効果を高める7つの改善策などでマーケティングが追究し、引き渡されたリードの商談化率を上げるのが営業企画の仕事です。

現場での連携と運用時の注意点

現場で営業企画を運用する際の最大の注意点は、マーケティング部門と営業部門の分断(サイロ化)を防ぐことです。せっかくマーケティングがリードを獲得しても、顧客の興味関心度合いがわからず営業が放置してしまっては意味がありません。

ここで重要になるのが、営業企画による橋渡しです。営業企画が顧客の行動データを数値化・スコアリングし、営業担当者がアプローチすべき最適なタイミングを明確に定義することで、空振りのない確度の高い商談を創出できます。

営業企画と営業推進の違い

営業現場で打ち合わせをするビジネスマンたち

営業部門の組織づくりにおいて、営業企画と営業推進は混同しやすい職種です。しかし、両者は目的とアプローチの方向性が明確に異なります。

項目営業企画営業推進
主な役割戦略立案、営業プロセスの仕組みづくり戦術の実行支援、現場の直接的なサポート
時間軸中長期的な視点(半年〜数年単位)短期〜中期的な視点(日々の業務〜月単位)
対象のスコープ組織全体、市場全体のデータ分析個々の営業担当者、具体的な商談案件
具体的な業務ターゲット選定、KPI設計、SFA導入・分析提案資料の作成代行、商談同行、モチベーション管理

戦略を練る「企画」と実行を支える「推進」

営業企画と営業推進の最大の違いは、時間軸と役割のスコープにあります。営業企画は、中長期的な視点で市場を分析し、ターゲット選定やKPI設計、営業プロセスの構築を行う「戦略・仕組みづくり」を担います。

一方の営業推進は、短期から中期的な視点で現場の営業担当者を直接サポートします。具体的には、営業資料の作成、商談への同行、現場のモチベーション向上策の実施など、「戦術の実行支援」がメインの役割です。つまり、営業企画が描いた戦略を、現場がスムーズに実行できるように橋渡しをするのが営業推進です。

役割を兼任するリスク

特によくある失敗が、1つの部署や担当者に企画と推進を兼任させるケースです。兼任すると、どうしても目の前の課題解決や現場のサポート(推進業務)に追われ、本来注力すべき中長期的な戦略立案(企画業務)が後回しになってしまいます。組織の規模やフェーズに合わせて両者の境界線を明確に引き、互いに連携してPDCAサイクルを回せる体制を構築してください。

強い営業組織を作るための営業企画5つの秘訣

パソコンでデータ分析を行う様子

営業企画部が機能し、継続的に成果を出し続ける強い営業組織を作るためには、いくつかのポイントがあります。ここでは成功のための5つの秘訣を解説します。

  1. 現場の課題を起点とした戦略立案 経営層のトップダウンだけで戦略を押し付けるのではなく、現場の営業担当者が直面している具体的な課題(例:初回アポは取れるが、2回目の商談で失注するなど)をヒアリングし、解決策を戦略に組み込みます。
  2. 客観的なデータに基づく意思決定 営業個人の「感覚」や「ヨミ」ではなく、CRM/SFAのデータに基づいた客観的な分析を行います。例えば、Aヨミ・Bヨミといった受注確度をフェーズごとに明確に数値化し、プロセスのどこにボトルネックがあるかを特定するデータ活用は営業企画の基本です。
  3. 入力負荷を最小限にするプロセス設計 どんなに精緻なデータ分析を意図しても、現場がツールに入力してくれなければ意味がありません。入力項目をプルダウン式にして最小限に絞るなど、運用ルールを極力シンプルにし、現場の負担を減らしつつ成果を最大化する仕組みを構築します。
  4. マーケティング・営業推進との密な連携 リード獲得から商談、受注に至るプロセス全体を俯瞰し、他部署とKPI(例えば「MQLからSQLへの引き上げ率」など)を共有して分断を防ぎます。
  5. 継続的なPDCAサイクルの構築 施策を実行した後は、定期的に効果測定を行い、改善を繰り返すPDCAサイクルを回します。市場の変化や競合の動きに合わせて、柔軟に軌道修正を行うことが重要です。

よくある質問(FAQ)

営業企画に向いている人はどんな人ですか?

営業企画には、物事を客観的に捉える「論理的思考力(ロジカルシンキング)」や「データ分析力」が求められます。同時に、現場の営業担当者や他部署と円滑に連携するための「コミュニケーション能力」も不可欠です。営業現場での実務経験があると、現場の痛みを理解したうえで実用的な仕組みづくりができるため非常に有利です。

営業企画のKPIはどのように設定すべきですか?

営業企画のKPIは、最終目標(KGI)である「組織全体の売上」や「受注件数」に連動させる必要があります。具体的には、「商談化率の向上」「リードタイム(受注までの期間)の短縮」「一人あたりの平均受注単価の増加」などが設定されます。

まとめ

本記事では、営業企画とは何か、その役割から具体的な仕事内容、マーケティングや営業推進との違い、そして組織を強くするための5つの秘訣までを解説しました。

営業企画は、単に戦略を立案するだけでなく、データに基づいた目標設定、営業プロセスの可視化と改善、そして現場の課題を起点とした施策の実行とPDCAサイクルを担います。営業企画が機能することで、属人的な営業から脱却し、組織全体で再現性の高い売上最大化の仕組みを構築できます。現場との密な連携とデータ活用を両輪で回し、変化に強い営業組織を目指しましょう。

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